核心概念
本稿では、ユーザー、クエリ、商品、対話の表現学習を統合生成フレームワークに組み込んだ新しい会話型商品検索モデル「ConvPS」を提案し、ユーザーの意図を的確に捉え、商品検索の精度向上を目指す。
摘要
表現学習を用いた質問生成による会話型商品検索:ConvPSモデルの紹介
本稿は、ユーザーとの対話を通じて商品検索を行う、会話型商品検索システムに関する研究論文です。従来のシステムでは、ユーザーの検索意図と商品の記述との間に齟齬が生じやすく、検索効率が低いという課題がありました。本稿では、この課題を解決するために、表現学習を用いてユーザー、クエリ、商品、対話の表現を学習し、ユーザーの意図をより正確に理解する新しいモデル「ConvPS」を提案しています。
従来の商品検索システムは、ユーザーが入力したキーワードと商品データベースの情報をマッチングさせることで、検索結果を表示していました。しかし、この方法では、ユーザーが入力したキーワードだけでは、ユーザーの真の検索意図を十分に表現できない場合があり、検索結果の精度が低下する可能性がありました。
ConvPSモデルは、ユーザー、クエリ、商品、対話の表現を学習することで、ユーザーの検索意図をより正確に理解することを目指しています。具体的には、以下の4つのモジュールから構成されています。
1. 質問プール構築モジュール
商品に関する属性(例:色、サイズ、価格)と、その属性に対する値(例:赤、L、1000円)のペアを、商品データベースから抽出します。これらのペアは、ユーザーへの質問を生成するために使用されます。
2. 表現学習モジュール
ユーザー、クエリ、商品、対話の表現を、ニューラルネットワークを用いて学習します。このモジュールでは、ユーザーの過去の検索履歴や商品のレビュー情報なども学習データとして使用することで、より精度の高い表現学習を実現しています。
3. 質問選択モジュール
学習した表現に基づいて、ユーザーに質問する属性を決定します。このモジュールでは、ユーザーの検索意図をより明確にするために、効果的な質問を選択するアルゴリズムが実装されています。
4. 商品ランキングモジュール
ユーザーの回答に基づいて、商品データベースから検索結果を絞り込み、ランキング形式で表示します。このモジュールでは、ユーザーの検索意図と商品の適合度を計算することで、最適な検索結果を表示します。