核心概念
本研究では、日常活動中の個人識別を行うための新しい手法ABNetを提案する。ABNetは、バイアスのない教師からの知識蒸留と、外見バイアスの学習を通じて、バイオメトリック特徴とアピアランス特徴の分離を行う。さらに、活動情報の活用により、より正確な個人識別を実現する。
摘要
本研究は、日常活動中の個人識別という新しい問題に取り組んでいる。従来の個人識別手法は主に歩行パターンに着目していたが、実際の状況では個人が様々な日常活動を行っている可能性がある。そのため、歩行以外の動作パターンも考慮する必要がある。
日常活動からの個人識別には以下のような課題がある:
- 活動の多様性により、バイオメトリック特徴の抽出が困難
- 背景の変化、服装の色など、外見に関するバイアスの影響
そこで本研究では、ABNetを提案する。ABNetは以下の2つの主要な要素から構成される:
- 特徴のディスエンタングルメント
- バイアスのない教師からの知識蒸留により、バイオメトリック特徴を学習
- 外見バイアスの学習により、バイオメトリック特徴とアピアランス特徴を分離
- 活動情報の活用
- 活動認識と個人識別の joint学習により、活動情報を個人識別に活用
これらの手法により、ABNetは日常活動中の個人識別を効果的に行うことができる。
本研究では5つのデータセットを用いて評価を行い、従来手法と比較して優れた性能を示している。特に、歩行以外の日常活動を含むデータセットにおいて、ABNetの有効性が確認された。
統計資料
日常活動中の個人識別は、歩行パターンだけでなく、多様な動作パターンを考慮する必要がある。
背景の変化、服装の色など、外見に関するバイアスが個人識別の性能に大きな影響を及ぼす。
活動情報を個人識別に活用することで、より正確な個人識別が可能となる。
引述
"Learning biometrics from videos of daily activities presents several inherent challenges. Learning from such diverse activities amplifies the difficulty in capturing essential biometrics features."
"Striking a balance between extracting pertinent biometrics cues and disregarding irrelevant appearance-related biases is essential in developing robust and accurate video-based biometrics identification methods."