核心概念
本研究では、多重ランクの等変構造的埋め込みを活用し、電子的、イオン的、および全体的な誘電テンソルを予測する等変読み取りデコーダを開発しました。これにより、状態の良い材料の仮想スクリーニングを通して、高誘電率および高異方性の材料を発見することができました。
摘要
本研究の目的は、無機材料の誘電テンソルを正確に予測することです。
- 誘電体は、フラッシュメモリ、CPU、太陽光発電、コンデンサなどの重要な技術に不可欠です。しかし、これらの材料に関するデータは少ないため、研究開発が制限されています。
- 既存の機械学習モデルは、スカラーの多結晶誘電率を予測することに焦点を当ててきましたが、材料設計に不可欠な誘電テンソルの方向性を無視してきました。
- 本研究では、汎用的な神経ネットワークポテンシャルから得られる多重ランクの等変構造的埋め込みを活用し、電子的、イオン的、および全体的な誘電テンソルの予測を行いました。
- 等変読み取りデコーダを開発し、O(3)等変性を維持しながら誘電テンソルを予測しました。
- 材料プロジェクトから熱力学的に安定な材料を仮想スクリーニングし、高誘電率(Cs2Ti(WO4)3)および高異方性(CsZrCuSe3)の材料を発見しました。
- 本モデルの正確性と新規誘電材料発見への潜在的な可能性を実証しました。
統計資料
Cs2Ti(WO4)3の誘電率は180.90、バンドギャップは2.93 eVです。
CsZrCuSe3の異方性比は121.89です。
引述
本研究では、多重ランクの等変構造的埋め込みを活用し、電子的、イオン的、および全体的な誘電テンソルを予測する等変読み取りデコーダを開発しました。
材料プロジェクトから熱力学的に安定な材料を仮想スクリーニングし、高誘電率(Cs2Ti(WO4)3)および高異方性(CsZrCuSe3)の材料を発見しました。