核心概念
CALHM2 と CALHM4 のヘテロマー性チャネルは、サブユニットの組成と配置が多様であり、それぞれのサブユニットが独自の構造的特徴を維持しながら、相互作用によって影響を受けることが明らかになった。
摘要
本研究では、プラセンタに発現する CALHM2 と CALHM4 のヘテロマー性チャネルの構造的特徴を明らかにした。
- CALHM2 と CALHM4 は、ヘテロマー性チャネルを形成することが示された。一方で、CALHM6 との相互作用は弱かった。
- CALHM2 と CALHM4 のヘテロマー性チャネルは、サブユニットの組成と配置が多様であった。主要な集団は、CALHM2 が優位で、2-4 個の CALHM4 サブユニットを含むものであった。
- ヘテロマー性チャネル内では、CALHM2 と CALHM4 のサブユニットが独自の構造的特徴を維持しつつ、相互作用によって影響を受けていた。特に、CALHM2 サブユニットの TM1 ヘリックスの配向が変化し、CALHM4 サブユニットの近傍では「下向き」の構造をとるようになった。
- この構造変化は、チャネル内部の脂質様密度の分布にも影響を及ぼしていた。
統計資料
CALHM2 と CALHM4 のサブユニット間の接触面積は、それぞれ 5,400 Å2 と 3,960 Å2 であった。
CALHM4 サブユニットが 2 個以上含まれるヘテロマー性チャネルでは、CALHM2 サブユニットの一部が「下向き」の構造をとっていた。
引述
「CALHM2 と CALHM4 のヘテロマー性チャネルは、サブユニットの組成と配置が多様であり、それぞれのサブユニットが独自の構造的特徴を維持しながら、相互作用によって影響を受けている」
「CALHM2 サブユニットの TM1 ヘリックスの配向は、CALHM4 サブユニットの近傍では「下向き」の構造をとるようになった」