本論文は、初期スラブ語の分詞構文(連用分詞と属格絶対構文)の意味的および語用論的特性を理解し、それらの選択を動機づける原理を明らかにすることを目的としている。
2つの大きく異なるアプローチを採用し、論文を2つの部分に分けている。
第1部では、初期スラブ語コーパスに対する詳細な言語注釈(形態統語論、依存関係、情報構造、語彙レベル)を用いて、分詞節と有限節の主要な競合相手であるjegda節の潜在的な機能についての間接的な証拠を得る。この部分の目的は、合成性と既定の談話推論が分詞構文とjegda節の分布を説明する上でどの程度有効かを理解することである。
分析の結果、連用分詞、属格絶対構文、jegda節の競合は談話組織のレベルで生じており、その主要な決定要因は(単純または複合の)談話単位の背景情報と前景情報の区別であることが示された。また、これら3つの構文の共通点は、いずれも枠設定装置(つまり背景節)として機能し得るということである。具体的には、連用分詞は談話単位の前景要素により典型的に関連するのに対し、属格絶対構文とjegda節は背景情報により典型的に関連する。
第2部では、並行コーパスデータ(古代ギリシャ語を含む)を使用し、英語の「when」の意味空間を表現する言語間の変異を分析する。確率的意味地図を生成し、統計的手法(クリギング、ガウス混合モデリング、適合率と再現率分析など)を用いて、並行コーパスから言語間で顕著な次元を抽出し、「WHEN」の概念的変異を研究する。初期スラブ語の観察結果を裏付け、精緻化するために、他言語における類似の言語現象との明確な対応関係を活用する。
分析の結果、「ゼロ」構文(分詞や動詞連続体、独立節など)は言語間で一貫して意味地図の特定の領域にクラスター化することが明らかになった。これは、分詞節がWHENの用法のすべてに等しく代替可能ではなく、特定の意味を担っているため、その一部の機能に適さないことを示唆している。さらに、初期スラブ語の分詞構文の機能と、ある言語群(特に節連鎖、ブリッジング、非従属化、switch reference)の言語現象との間に大きな類似点が見出された。特に注目されるのは、これまで「逸脱」とされてきた分詞構文の用法(共参照属格絶対構文、統語的に独立した絶対構文と連用分詞、明確な基底節のない分詞構文)と、これらの言語現象との対応関係である。
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