本論文は、線形パネルデータモデルにおける時間依存的な観測されない異質性を扱うための新しい固定効果推定量を提案している。この推定量は3つのステップから成る。
第1ステップでは、傾斜係数の一致推定量を計算する。これには、正則化ノルム推定などの計算的に単純な手法を用いることができる。
第2ステップでは、単位間の距離を定義し、階層的クラスタリングアルゴリズムを用いてグループ構造を推定する。この距離は、グループ間の効果が十分に分離されている場合に、同じグループに属する単位間の距離が漸近的に0に収束することを利用している。
第3ステップでは、推定されたグループ構造を用いて、プーリングOLS回帰を行い、共通パラメータを推定する。
この手順は計算的に単純であり、グループ数を事前に指定する必要がない。また、理論的な保証の下で一致性と漸近正規性が成立する。シミュレーション結果では、既存の手法と比較して良好な性能を示している。さらに、民主主義と所得の関係を分析する実証分析に適用し、興味深い結果を得ている。
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