核心概念
高次元オートマトンの言語は単一の単調増加の部分順序集合(ポムセット)で表現でき、これらの言語は単一の単調増加の部分順序集合で表現できるモナド二階論理(MSO)で定義可能である。逆に、MSO定義可能な単一の単調増加の部分順序集合で表現できる言語は高次元オートマトンの言語となる。
摘要
本論文では、高次元オートマトン(HDA)の言語を論理的な観点から研究している。HDAsの言語は、有界幅の区間ポムセットの集合で、順序拡張に閉じている。著者らは、HDAsの言語がMSO定義可能であることを示した。逆に、MSO定義可能な有界幅の区間ポムセットの集合の順序拡張がHDAsの言語となることも示した。その結果、全てのポムセットの場合とは異なり、MSO定義可能な有界幅の区間ポムセットの集合の順序拡張もMSO定義可能となる。
論文は以下の構成となっている:
- 序論では、論理とオートマトンの関係について概説し、HDAsの言語理論が研究の焦点となっていることを述べている。
- 第2節では、区間ポムセットと、それらの合成であるステップ分解について定義している。
- 第3節では、高次元オートマトンについて説明している。
- 第4節では、モナド二階論理(MSO)を導入し、本論文の主要結果を述べている。
- 第5節では、MSO定義可能な言語がHDAの言語となることを示している。
- 第6節では、HDAsの言語がMSO定義可能であることを示している。