Основні поняття
オープンアクセスは、多くの学術分野において、分野を超えた論文引用を促進する効果がある。
Анотація
書誌情報
Nishikawa, K., & Murakami, A. (2024). Does Open Access Foster Interdisciplinary Citation? Decomposing Open Access Citation Advantage. Scientometrics, 129(1), 451–470. https://doi.org/10.1007/s11192-023-04897-9
研究目的
本研究は、オープンアクセス(OA)が、特にゴールドOAにおいて、様々な自然科学分野における学際的な引用に与える影響を明らかにすることを目的とする。
方法
- Web of Science Core Collectionのデータを用いて、2017年に発表されたゴールドOA論文と非OA論文の引用数を比較分析した。
- 引用論文の分野は、Essential Science Indicators (ESI) の22の主要カテゴリに基づいて分類した。
- オープンアクセス論文の引用優位性 (OACA) を、OA論文と非OA論文の平均被引用数の差を非OA論文の平均被引用数で割った値で算出した。
- OACAを、分野内引用と分野間引用に分けて分析し、OAが分野間引用に与える影響を調べた。
主な結果
- OAは、分析対象となった18の自然科学分野のうち13分野において、分野間引用を増加させる効果があることが明らかになった。
- 特に、臨床医学分野においては、OAによって分野間引用のみが増加する傾向が見られた。
- 化学とコンピューターサイエンス分野では、特定のジャーナルまたは論文が分野間引用を牽引している可能性が示唆された。
- 臨床医学分野では、OA論文と非OA論文の引用トピックに大きな違いは見られなかった。これは、OAによって論文へのアクセス性が向上することで、分野を問わず引用されやすくなっていることを示唆している。
結論
本研究の結果は、OAが多くの学術分野において、分野を超えた知識の移転を促進する効果があることを示唆している。
意義
本研究は、OAが学術論文の被引用数に与える影響を明らかにするだけでなく、OAを推進する政策立案者、研究資金提供者、大学図書館、そして個々の研究者に、その活動の意義を示す証拠を提供するものである。
制約と今後の研究
- 本研究では、ESIの分類システムを用いているため、分野間の知識移転を詳細に分析するには、より詳細な分類システムを用いる必要がある。
- 引用論文の分野を自然科学分野に限定しているため、人文科学や社会科学におけるOAの影響を把握するためには、さらなる研究が必要である。
- ゴールドOA以外のOA形態(グリーンOAなど)については検討していないため、今後の研究では、他のOA形態が分野間引用に与える影響についても検討する必要がある。
Статистика
臨床医学分野では、ゴールドOA論文は非OA論文と比較して、分野内引用の割合が低く、特に近い分野(生物学と生化学、免疫学、微生物学、分子生物学と遺伝学、神経科学と行動学、薬理学と毒物学、精神医学と心理学)からの引用が多い。
化学分野では、Q2ゴールドOAジャーナルに掲載された論文の分野間引用数は、International Journal of Molecular Sciences、Sensors、Moleculesの順に多かった。
コンピューターサイエンス分野では、Q1ゴールドOAジャーナルに掲載された論文の分野間引用数は、Journal of Statistical Software、BMC Bioinformaticsの順に多かった。
Цитати
"OA papers in field A were cited 29.6% more than non-OA papers overall, 35.6% more in papers from other fields, and 17.2% more in the same field."
"These classifications highlight the journals’ interdisciplinary nature within chemistry."
"These classifications emphasize the journals’ interdisciplinary nature."
"This indicates that clinical medicine papers cited from close fields tended to have similar topics regardless of OA status."
"These findings suggest that clinical medicine OA papers were more frequently cited across different fields, not because they covered different topics than non-OA papers but because OA has improved these papers’ accessibility."