核心概念
マラリア原虫のメロゾイト抗原とバリアント表面抗原に対する長期記憶B細胞の表現型には違いがある。
摘要
本研究では、マラリア流行地域に住む10人の成人を対象に、マラリア原虫に対する長期記憶B細胞の表現型を調べた。マラリア感染が大幅に減少した後も、メロゾイト抗原(MSP1/AMA1)特異的B細胞とバリアント表面抗原(CIDRα1)特異的B細胞が検出された。
- マラリア感染が減少した後も、活性化B細胞サブセットの割合は減少したが、長期記憶B細胞は検出された。
- メロゾイト抗原特異的B細胞の多くは、CD95+CD11c+の記憶B細胞とFcRL5-T-bet-の非定型B細胞であった。
- バリアント表面抗原特異的B細胞の多くは、CD95-CD11c-の記憶B細胞であった。また、CD86+CD11chi非定型B細胞サブセットに特異的B細胞が多く含まれていた。
- これらの結果は、マラリア原虫の異なる抗原に対する B細胞応答の違いを示唆している。メロゾイト抗原は主に抗体産生能の高い記憶B細胞を誘導し、バリアント表面抗原は抗原提示能の高い非定型B細胞を誘導する可能性がある。
统计
マラリア感染が減少した後、活性化ナイーブB細胞、活性化非スイッチB細胞、活性化スイッチB細胞の割合が50-75%減少した。
メロゾイト抗原特異的B細胞とバリアント表面抗原特異的B細胞の割合も同様に減少した。