本研究では、非定常拡散決定モデル(NSDDM)の実験的検証を行った。4つの異なる遷移モデルを比較し、実験操作に応じてモデルパラメータが変化することを示した。
実験では、色弁別課題の難易度と速度-正確性のトレードオフを操作した。課題難易度の変化に応じて、拡散率パラメータが変化することが示された。一方、閾値パラメータは、速度重視と正確性重視の間で突発的な変化を示した。
モデル比較の結果、徐々な変化と突発的な変化の両方を捉えられる遷移モデルが最も適切であることが明らかになった。特に、レビーフライトモデルが最も高い事後確率を得た。また、パラメータ軌道は実験操作に整合的であり、モデルが実際の心理的構成概念の変化を反映していることが示唆された。
本研究の結果は、非定常拡散決定モデルの有効性を実証し、認知モデリングにおける非定常性の重要性を示唆している。
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