本研究は、微生物の浮遊性と固着性の摂餌戦略の流体力学的等価性を包括的に評価しました。
まず、既存の文献から、繊毛虫類の形態、サイズ、流速データを収集しました。繊毛虫類は、固着性と浮遊性の両方の戦略を採用しており、その分布は系統樹上で広範囲に及びます。
次に、Stokeslet モデルと Envelope モデルという2つの機械論的モデルを用いて、固着性と浮遊性の摂餌効率を比較しました。これらのモデルは、収集したデータの範囲内にある繊毛虫類の特性を網羅しています。
摂餌効率の指標として、クリアランス率とシャーウッド数を用いました。解析の結果、固着性と浮遊性の間で20%以内の僅かな差しか見られず、大ペクレ数領域では両者の効率が等しくなることが分かりました。
さらに、収集したデータと数値予測を組み合わせると、固着性と浮遊性の繊毛虫類は、同程度の摂餌効率を達成できることが示されました。
以上より、微生物の摂餌戦略の選択は、流体力学的制約ではなく、代謝、感覚、捕食回避、共生関係、栄養環境などの他の要因によって決まると考えられます。本研究は、微生物の摂餌戦略進化の理解を深める上で重要な知見を提供しています。
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by Liu,J., Man,... kl. www.biorxiv.org 05-18-2024
https://www.biorxiv.org/content/10.1101/2024.05.15.593824v2Dybere Forespørgsler