本論文では、ランニング中の情報ニーズを収集し、分析するための取り組みについて述べている。
まず、ランニング中の参加者の一人称視点の動画、バイオメトリクスデータ、思考発話を収集した。この初期コーパスの分析から、個人間や活動間で情報ニーズが大きく異なることが明らかになった。共通のニーズとしては、ルートマップ、心拍数、速度、標高、距離、経過時間、水分摂取、他の運動との比較、進捗状況、天気情報、ペース設定などが挙げられた。
次に、これらの情報ニーズとその文脈を分析・可視化するためのプロトタイプツールを開発した。このツールでは、動画とバイオメトリクスデータを同期して表示し、状況に応じた情報ニーズを理解できるようにしている。また、動画上にスケッチを重ね合わせることで、未来的なビジュアライゼーションの可能性も探っている。
今後の課題としては、個人差や時間経過に伴う情報ニーズの変化、比較対象の適切性、必要最小限の情報提示、データ収集方法の改善などが挙げられる。これらの課題に取り組むことで、状況に応じて適応的に機能するビジュアライゼーションの実現が期待できる。
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