本研究では、X線顕微鏡(TXM)システムに適用可能な、放射線耐性に優れたダイヤモンド製の軸コンの設計、製造、および実験的検証を行った。
設計では、先行研究で提案された手法に基づき、11 keVのX線に対して最適化された二重円錐形状の軸コンを設計した。内径200 μm、外径103 μmの環状ビームプロファイルを生成するよう設計された。
製造には、フェムト秒レーザーアブレーションを用いて、高精度にダイヤモンド基板上に軸コン構造を加工した。
実験では、PETRA III放射光施設のHIKAビームラインにおいて、様々な干渉性条件下でこのダイヤモンド軸コンの性能を評価した。結果、軸コンにより円形ビームが効果的に環状に変換され、80%を超える高い透過率が得られることを確認した。
数値シミュレーションも行い、実験結果を良好に再現した。これにより、ダイヤモンド軸コンの有効性が実証された。
今後の課題としては、さらなる製造精度の向上によるビームプロファイルの均一性向上、基板厚さの最適化による透過率の向上、TXMシステムでの実証試験などが挙げられる。本研究成果は、次世代放射光施設におけるTXM用光学系の発展に寄与するものと期待される。
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