本研究では、8チャンネル2 × 2 mm2のWSi超伝導マイクロワイア単一光子検出器(SMSPD)アレイを用いて、120 GeVプロトンビームおよび8 GeVの電子とパイオンビームに対する特性を初めて詳細に評価した。
シリコントラッキング望遠鏡を使用することで、120 GeVプロトンに対して30 μmの高い空間分解能、8 GeVの電子とパイオンに対して130 μmの分解能を達成した。これにより、SMSPDの検出効率を正確に測定することができた。
検出効率は、ピクセル間で一貫性があり、バイアス電流の変化に対しても安定していることが示された。また、MCPフォトマルチプライヤを使用することで、プロトン、電子、パイオンに対して1.15 nsの時間分解能を初めて測定した。
本研究の成果は、将来の加速器実験のためのSMSPDアレイシステムの最適化に向けた重要な一歩となる。今後は、時間分解能の向上や、より高エネルギーの粒子に対する特性評価などに取り組む予定である。
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