Konsep Inti
本研究では、5Gの到達時間(ToA)データと慣性計測ユニット(IMU)データを融合することで、室内飛行するマイクロ航空機(MAV)の正確な位置推定を実現する。グラフベースの最適化手法とエラー状態カルマンフィルタの2つのアプローチを提案し、実験的に評価・比較する。
Abstrak
本研究は、5Gの到達時間(ToA)データと慣性計測ユニット(IMU)データを融合することで、室内飛行するマイクロ航空機(MAV)の正確な位置推定を実現することを目的としている。
まず、5Gのシグナル構造とPRS(Positioning Reference Signal)の基本概念について説明している。5GのToA測定値と、MAVに搭載されたIMUから得られる角速度と加速度の測定値を融合することで、MAVの6自由度の姿勢を推定する。
提案する2つのアプローチは以下の通り:
グラフベースの最適化手法(PGO)
IMUのプリインテグレーション手法を活用し、低周波のToA測定値と高周波のIMU測定値を融合
GTSAM フレームワークを用いて最適化問題を解く
エラー状態カルマンフィルタ(ESKF)
IMUの誤差状態を明示的に推定し、ToA測定値を用いて状態推定を更新
非線形性の高い系に適した手法
これらのアプローチを、EuRoC MAVベンチマークデータセットに5GのToA測定値を追加したデータセットを用いて評価・比較している。様々な5Gネットワーク設定下での性能を検証し、グラフベースのPGOアプローチが高精度な位置推定を実現することを示している。また、両手法ともリアルタイム実装に十分な計算速度を持つことも確認している。
Statistik
5Gの基地局数が5つの場合、グラフベースのアプローチでは15 cmの位置推定精度を達成した。
エラー状態カルマンフィルタでは最大34 cmの精度を得た。