本論文は、半導体トランジスタを使わずに論理演算を行う構造ベースのコンピューターの概念を提案する。逆信号ペアと呼ばれる新しいデジタル信号の表現方法を導入し、ケーブルの構造的な変形によってNOT、AND、OR演算を実現する。さらに、深先行探索ベースのシミュレーション手法を提案し、複雑な構造ベースのコンピューター回路の実装と検証を容易にする。最後に、光学コンピューターの実現に向けて、鏡と半透明鏡を用いた構造ベースの光学ロジック回路の概念を示す。