Core Concepts
ℓp-ノルムを用いた最短経路問題とグループ最適化問題に対して、多項式時間または準多項式時間の近似アルゴリズムを提案する。
Abstract
本論文では、ℓp-ノルムを用いた最短経路問題とグループ最適化問題に対する近似アルゴリズムを提案している。
ℓp-最短経路問題では、各辺eに p次元ベクトルコスト ceが割り当てられており、s-t間の経路Pの総コストをℓp-ノルムで評価する。著者らは、この問題に対して以下の結果を示した:
深さdの直列並列グラフに対して、O(pd^(1-1/p))の近似アルゴリズムを提案した。アルゴリズムの実行時間はnO(p)である。
任意のグラフに対して、O(p log^(1-1/p) n)の近似アルゴリズムを提案した。アルゴリズムの実行時間は準多項式時間である。
さらに、ℓp-グループ ATSP問題とℓp-グループ Steiner 木問題に対しても、同様の手法を用いて近似アルゴリズムを提案した。
アルゴリズムの分析では、新しい majorization 不等式を導入し、これを用いて解析を行っている。また、ℓp-最短経路問題の硬さについても議論しており、負の辺コストを許容した場合の強い hardness 結果を示している。
Stats
直列並列グラフのℓp-最短経路問題に対する近似アルゴリズムの近似比は O(pd^(1-1/p))である。
任意のグラフのℓp-最短経路問題に対する近似アルゴリズムの近似比は O(p log^(1-1/p) n)である。
ℓp-グループ ATSP問題に対する近似アルゴリズムの近似比は O(2^p log^(2-1/p) n log k)である。
ℓp-グループ Steiner 木問題に対する近似アルゴリズムの近似比は O(2^p log^(2-1/p) n log k)である。