Core Concepts
無重み付きグラフにおいて、最も度数中心性の高い最短経路を効率的に見つけるアルゴリズムを提案する。重み付きグラフの場合、この問題はNP困難であることを示す。また、betweenness中心性と closeness中心性の最短経路問題についても解析する。
Abstract
本論文では、グラフ上の最短経路の中心性に関する問題を扱っている。
まず、無重み付きグラフにおいて、最も度数中心性の高い最短経路を見つける問題を考える。この問題は多項式時間で解くことができる。提案するアルゴリズムは、幅優先探索に基づいており、最悪ケースの時間計算量はO(|E||V|2Δ(G))である。ここで、|V|は頂点数、|E|は辺数、Δ(G)は最大次数を表す。
次に、重み付きグラフの場合を考える。この問題はNP困難であることを示す。ただし、重みが正の整数値の場合や重みが正の連続分布に従う場合には、多項式時間で解くことができる。
さらに、betweenness中心性と closeness中心性の最短経路問題についても検討する。betweenness中心性の問題は多項式時間で解けるが、closeness中心性の問題はNP困難であることを示す。
全体として、本論文では最短経路の中心性に関する問題の複雑性を明らかにし、効率的なアルゴリズムを提案している。
Stats
最短経路の長さは、Watts-Strogatz (4, 0.1)グラフでは9.03、Watts-Strogatz (4, 0.2)グラフでは7.03、Barabási-Albert グラフでは3.87である。
最短経路の度数中心性は、Watts-Strogatz (4, 0.1)グラフでは23.17、Watts-Strogatz (4, 0.2)グラフでは23.33、Barabási-Albert グラフでは51.87である。
Quotes
"最も度数中心性の高い最短経路を見つける問題は多項式時間で解くことができる。"
"重み付きグラフの場合、この問題はNP困難である。"
"betweenness中心性の最短経路問題は多項式時間で解けるが、closeness中心性の問題はNP困難である。"