Core Concepts
確率的プログラムでは正確さとefficiencyのトレードオフが重要であり、正確な誤差境界を得ることが重要である。Erisは、高階の確率的プログラムに対して、エラークレジットという概念を用いて、より柔軟で精密な誤差境界の推論を可能にする。
Abstract
本論文では、Erisと呼ばれる高階の確率的プログラムに対する分離論理を提案している。Erisの主な特徴は以下の通りである:
エラークレジットという概念を導入し、プログラムの誤差境界を資源として扱うことで、より柔軟で精密な推論を可能にする。
期待値を保存する誤差合成の原理を提案し、より正確な誤差境界を導出できる。
償却誤差境界の推論を可能にし、確率的データ構造の仕様を隠蔽しつつ、その誤差を記述できる。
エラークレジットを用いて、ラスベガスアルゴリズムの確実終了性を証明できる。
具体的な事例として、以下のようなものが示されている:
故障のある動的ベクタの実装と、その償却誤差境界の証明
衝突回避ハッシュ関数の仕様と、その誤差境界の証明
ラスベガスサンプリングアルゴリズムの正しさと確実終了性の証明
これらの事例を通して、Erisの有効性と表現力の高さが示されている。また、Coqでの機械化も行われている。
Stats
確率的プログラムでは正確さとefficiencyのトレードオフが重要である
正確な誤差境界を得ることが重要だが、既存アプローチでは誤差境界が粗すぎる、または1階の言語にしか適用できない
Erisは高階の確率的プログラムに対して、エラークレジットという概念を用いて、より柔軟で精密な誤差境界の推論を可能にする
Quotes
"確率的プログラムでは正確さとefficiencyのトレードオフが重要であり、正確な誤差境界を得ることが重要である。"
"Erisは、高階の確率的プログラムに対して、エラークレジットという概念を用いて、より柔軟で精密な誤差境界の推論を可能にする。"
"エラークレジットを用いて、ラスベガスアルゴリズムの確実終了性を証明できる。"