Core Concepts
最長経路問題に対して、代数的な条件と操作を用いて、多項式時間で正確な解または近似解を見つける新しい手法を提案する。
Abstract
本論文では、最長経路問題(LPP)に対する新しい代数的アプローチを提案している。LPPは有名な巡回路問題(HPP)と密接に関連しており、LPPを多項式時間で解くことができれば、HPPに対する効率的な解法が得られる。
現在のアプローチには、近似アルゴリズムや計算列挙などがあるが、本論文では、代数的な操作と条件を用いて、木、一様ブロックグラフ、ブロックグラフ、有向非巡回グラフなどのクラスに対して、多項式時間で正確な解または近似解を見つける新しい手法を提示する。
具体的には、グラフの隣接行列に「ブール化」写像を適用することで、これらのグラフクラスの最長経路長を特定できることを示す。また、最長経路長を求めるアルゴリズムと、すべての最長経路を生成するアルゴリズムも提案する。最後に、提案手法の計算量を分析する。
Stats
最長経路の長さは、木の場合n、一様ブロックグラフの場合n(m-1)、有向非巡回グラフの場合nである。ここで、nはグラフの最長経路の長さ、mはブロックの最大クリーク数である。
提案アルゴリズムの計算量は、ブール化行列積の計算がΘ(δn^2)、二分探索がΘ(δn^2 log m)、最長経路生成がΘ(δn^2 l)である。ここで、δは整数のバイト数に依存する定数、lは最長経路の長さである。
Quotes
"最長経路問題は、グラフ上の頂点間の最大長さを見つける問題である。一般的には、NP困難な問題である。しかし、いくつかのグラフクラスに対しては、効率的な解法が存在する。"
"我々は、代数的な操作と条件を用いて、多項式時間で正確な解または近似解を見つける新しい手法を提案する。"
"提案手法は、重みや距離関数を必要とせず、厳密に無向グラフに制限されることもない。これにより、より広いグラフクラスに適用できる可能性がある。"