Core Concepts
プレイヤーとLLMの相互作用によって、ゲームの物語に新しい展開が生み出される。
Abstract
本研究では、LLMを活用したテキストアドベンチャーゲーム「Dejaboom!」を開発し、28人のプレイヤーにプレイしてもらった。ゲームでは、プレイヤーがNPCとの会話を通じて物語を進めていく。GPT-4を使ってNPCの発言を生成することで、プレイヤーの自由な行動と対話が可能になる。
研究では、プレイヤーの行動ログをグラフ化し、ゲームデザイナーが想定した物語グラフと比較することで、プレイヤーが生み出した新しい物語の展開を分析した。その結果、プレイヤーが創造的な方法でNPCから情報を引き出したり、新しいアイテムや場所の追加を提案したり、爆弾の無効化方法を考案したりするなど、予期せぬ行動が多数見られた。
これらの「創発的な」ノードは、ゲームデザイナーにとって有益な情報となる。プレイヤーの創造性を引き出すことで、ゲームの体験をより豊かにできる可能性がある。特に、探索や実験を好むプレイヤーが創発的なノードを生み出す傾向にあることが分かった。ゲームデザイナーはこのようなプレイヤーの特性を活かし、LLMとプレイヤーの協調的な物語創造を促進することで、より没入感のあるゲーム体験を提供できるだろう。
Stats
プレイヤーは平均75ステップ行動し、30ステップごとに爆発が起きるため、1時間で平均2.5回ゲームをやり直した。
28人中6人が爆弾を無効化することに成功した。
25人のプレイヤーがゲームを楽しんだと報告した。
Quotes
「NPCとの会話の自由度が高く、柔軟なコマンド入力と適切なフィードバックが良かった」
「NPCとの会話が面白く、探検と発見の楽しさがあった」
「同じことが繰り返されることなく、毎回新しい体験ができた」