本論文は、ベクトルアーキテクチャ向けのキャッシュ設計「Bicameral Cache」を提案している。
Bicameral Cacheは、スカラーアクセスとベクトルアクセスを分離して管理するキャッシュ構造である。スカラーキャッシュとベクトルキャッシュの2つのパーティションから成り、それぞれの特性に合わせて最適化されている。
スカラーキャッシュは一般的な4ウェイセット関連型のキャッシュで、時間的局所性に優れる。一方、ベクトルキャッシュは完全連想型で、長いラインサイズを持ち、空間的局所性を活かすことができる。
さらに、ベクトルキャッシュには、メモリコントローラの空きバンクを利用して、ラインの未取得セクタを先行してフェッチするプリフェッチ機能が備わっている。これにより、ベクトルデータのミスレートを低減し、パフォーマンスを向上させる。
評価実験の結果、Bicameral Cacheは、ストライド1のベクトルベンチマークで最大1.57倍の高速化を達成した。一方、ストライド1以外のベンチマークでは、プリフェッチ機能を有効にすることで最大1.23倍の高速化が得られた。
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by Susana Rebol... at arxiv.org 09-25-2024
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