Core Concepts
AIアシスタントと共に創造的に執筆する際、より詳細なプロンプトを書くことで心理的所有感が高まる
Abstract
本研究は、AIアシスタントと共に創造的に執筆する際の心理的所有感について調査したものである。
実験1では、参加者にさまざまな長さのプロンプトを書かせ、生成された短編小説に対する心理的所有感を測定した。
結果、プロンプトが長くなるほど、つまり参加者が詳細な情報を盛り込むほど、心理的所有感が高まることが分かった。
これは、長いプロンプトを書くことで、生成された作品とプロンプトの類似性が高まり、より多くの思考と労力が必要となるためと考えられる。
しかし実験2の結果から、プロンプトの長さが最終的な作品の長さの75-100%程度になると、これらの効果は頭打ちになることが示された。
これらの知見を踏まえ、ユーザーにプロンプトの最小文字数を課すなどの、心理的所有感を高めるためのインターフェース設計について提案した。
Stats
AIを使わずに自分で書いた場合、平均171.62単語の短編小説を書いた。
AIアシスタントを使って150-200単語の短編小説を書く際、プロンプトが3単語の場合は平均67.94単語、150-200単語の場合は平均160.50単語だった。
プロンプトが150-200単語の場合、最終的な短編小説とプロンプトの文字の類似度は平均46.09%だった。一方、プロンプトが3単語の場合は平均2.91%だった。
Quotes
"より多くの単語を書くことで、ChatGPTが生成したストーリーがほぼ自分のプロンプトと同じになるのを感じた"(P1)
"長いプロンプトを書くと、ストーリーの内容に影響を与えられ、より所有感を感じられた"(P13)