Core Concepts
異種の攻撃者チームに対して、最小限の防衛エージェントタイプで最適に対抗できる。
Abstract
本論文は、異種の攻撃者チームに対して、防衛チームをどのように構築すべきかを検討している。
- 生物の免疫システムの仕組みを参考に、防衛エージェントと攻撃エージェントの相互作用をモデル化した。
- 防衛エージェントと攻撃エージェントの「交差反応性」に着目し、少数の防衛エージェントタイプでも多様な攻撃者に対処できることを示した。
- 数値シミュレーションにより、最適な防衛チーム構成を求める最適化問題を解いた。
- 防衛エージェント間の競争ダイナミクスを導入することで、中央集権的な最適化なしに近似的な最適解が得られることを示した。
- 本モデルを用いて、周辺防衛や領域カバレッジなどの従来の問題設定にも適用できることを示した。
Stats
攻撃者タイプaの攻撃が認識されるまでの期待ダメージは、Fa(m) = mαで表される。
攻撃者タイプaの出現確率をQa、防衛エージェントタイプdの出現確率をPdとすると、全体の期待ダメージは、Harm(Pd) = Σa Qa ¯Faで表される。
Quotes
「生物の免疫システムは、頻度の高い病原体に対して必ずしも多くのリソースを割り当てるわけではなく、むしろ大きな被害を与える稀な病原体に多くのリソースを割り当てる」
「交差反応性により、防衛チームは、防衛エージェントタイプの多様性を最小限に抑えつつ、多様な攻撃者に対処できる」