Core Concepts
本論文は、外部性を考慮しつつ、プラットフォームの収益と総商品量を最大化する、広告オークションと配置を統合した深層自動メカニズムを提案する。
Abstract
本論文は、eコマースプラットフォームにおける広告オークションと配置の統合的なメカニズム設計について論じている。
まず、従来の広告オークションと配置の分離アプローチには2つの問題点がある:
広告オークションでは外部性(広告の配置や文脈が広告のクリック率に与える影響)を考慮していない
広告配置では、落札広告の支払いを使って動的に配置を決めるため、広告主の誘因両立性(IC)が維持できない
そこで本論文は、外部性を考慮しつつ、ICと個人合理性(IR)を満たし、プラットフォームの収益と総商品量を最大化する、広告オークションと配置を統合した深層自動メカニズムを提案する。
具体的には以下の3つのモジュールから成る:
外部性を考慮した予測モジュール(EPM): 候補の広告配置リストを入力として、各アイテムの予測CTRと予測GMVを出力する
自動オークションモジュール(AAM): 2つの深層ニューラルネットワークを使って、ICとIRを満たすオークションメカニズムのパラメータを学習する
微分可能なソーティングモジュール(DSM): 配置の順位付けを微分可能な形で行い、プラットフォームの収益と総商品量を最大化する
オフラインの実験と、実際のプラットフォームでのオンラインA/Bテストの結果、提案手法は従来手法に比べて、プラットフォームの収益と総商品量を大幅に向上させることが示された。
Stats
広告の入札価格は広告主の真の価値より高くなる可能性がある。
広告の配置位置と文脈は広告のクリック率に大きな影響を与える。
プラットフォームの収益と総商品量は、広告オークションと配置のプロセスによって直接的に決まる。
Quotes
「従来の広告オークションと配置の分離アプローチには2つの問題点がある:1) 広告オークションでは外部性を考慮していない、2) 広告配置では、落札広告の支払いを使って動的に配置を決めるため、広告主の誘因両立性(IC)が維持できない」
「本論文は、外部性を考慮しつつ、ICとIRを満たし、プラットフォームの収益と総商品量を最大化する、広告オークションと配置を統合した深層自動メカニズムを提案する」