本研究は、ビタミンB12(コバラミン)を合成できない細菌が、他の細菌と協力することで、B12を合成できるようになる仕組みを明らかにしている。
具体的には以下のような知見が得られた:
Colwellia属細菌は、活性化された下部リガンドのα-リバゾールを合成・放出する。
Roseovarius属細菌は、このα-リバゾールを利用して、コリン環を合成し、最終的にB12を生産する。
Roseovarius属細菌はColwellia属細菌との共培養時にのみB12を放出する。これは、Roseovarius属細菌のプロファージ誘導と関連している可能性がある。
Colwellia属細菌は、Roseovarius属細菌の溶菌によって放出されたB12を利用して増殖する。
熱帯大西洋では、コビナミドを回収してα-リバゾールのみを合成する細菌が、B12生産者よりも多く存在する。
このように、リガンドの相互供給と共同B12合成は、海洋の微生物生態系において広く見られる複雑な相互作用であることが示された。
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by Gerrit Wienh... at www.nature.com 05-08-2024
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