Core Concepts
与えられた順序数減少関数f、g1、...、gk、sを用いて定義される再帰的アルゴリズムM(x)は、すべての実数xに対して停止し、順序数減少である。
Abstract
本論文では、実数上の関数の一つの性質である「順序数減少性」に着目し、その性質を持つ関数を用いて定義される再帰的アルゴリズムについて研究している。
具体的には、以下のような再帰的アルゴリズムM(x)を考える:
M(x) =
{
f(x), if x < 0
g1(-M(x - g2(-M(x - ... - gk(-M(x - s(x))) ... )))) if x ≥ 0
}
ここで、f、g1、...、gkおよびsは全て順序数減少であり、(−∞, 0)または[0, ∞)で正の値をとる関数である。
著者らは、このようなアルゴリズムM(x)が、すべての実数xに対して停止し、かつ順序数減少であることを示している。さらに、M(x)の順序数の上界についても明らかにしている。
この結果は、Erickson et al.やBuffetov et al.による先行研究の一般化であり、順序数減少関数を用いることで、より広範なクラスのアルゴリズムの停止性を示すことができる。
Stats
与えられた関数f、g1、...、gk、sが全て順序数減少であり、(−∞, 0)または[0, ∞)で正の値をとる
アルゴリズムM(x)は、すべての実数xに対して停止し、順序数減少である
M(x)の順序数の上界は以下のように与えられる:
k = 1の場合: o(M) ≤ ωωγ+1(o(s)+1), ここでγは max{o(f), o(s), o(g1)} < ωωγを満たす最小の順序数
k ≥ 2の場合: o(M) ≤ φk−1(γ + o(s) + 1), ここでγは max{o(f), o(s), o(g1), ..., o(gk)} < φk−1(γ)を満たす最小の順序数
Quotes
与えられた順序数減少関数f、g1、...、gk、sを用いて定義される再帰的アルゴリズムM(x)は、すべての実数xに対して停止し、順序数減少である。
M(x)の順序数の上界は、k = 1の場合はωωγ+1(o(s)+1)、k ≥ 2の場合はφk−1(γ + o(s) + 1)で与えられる。