Core Concepts
学習した時間的順序に基づいて、予測された事象の神経表現が、その予測された時間に活性化されることが示された。
Abstract
本研究では、参加者に固定された4つの位置での点の系列を学習させた。その後、系列の一部のみが提示される試行を挟み込んだ。時間分解能の高いEEGを用いて多変量パターン解析を行ったところ、提示された点の位置を正確にデコードできただけでなく、点が提示されなかった位置についても、その予測された時間に神経表現が活性化されていることが示された。これは、学習した時間的順序に基づいて、予測された事象の神経表現が動的に変化していることを示している。具体的には以下のような知見が得られた:
独立したパターン推定子を用いて、提示された点の位置をデコードできることを確認した。長いISIのパターン推定子の方が、より良好なデコーディング性能を示した。
系列内の提示された点の位置をデコードできただけでなく、提示されなかった点の位置についても、その予測された時間に神経表現が活性化されていることが示された。一方で、前の点の位置については、そのような活性化は見られなかった。
提示された点の位置のデコーディングは、系列内の場合の方が、単独提示の場合よりも良好であった。これは、系列内では注意の調整がより正確に行われていることを示唆している。
以上の結果は、学習した時間的順序に基づいて、予測された事象の神経表現が動的に変化していることを明らかにしたものである。
Stats
学習した系列内の点の位置を単独で提示した場合のデコーディング精度は、系列内で提示した場合よりも低かった。
予測された位置の点が提示されなかった場合でも、その予測された時間に神経表現が活性化されていた。
Quotes
"学習した時間的順序に基づいて、予測された事象の神経表現が動的に変化していることを明らかにした"
"提示された点の位置のデコーディングは、系列内の場合の方が、単独提示の場合よりも良好であった"