Core Concepts
視覚刺激に対する行動の変動性は、感覚、運動、および他の脳領域にわたる広範な神経回路によってもたらされる。
Abstract
本研究では、ゼブラフィッシュの幼魚を用いて、視覚刺激に対する行動の変動性の神経基盤を調べた。
光学的全脳イメージングにより、視覚刺激に対する個体間の高度な行動変動性を観察した。
個々の神経細胞レベルでは変動性が高いものの、神経集団レベルでは視覚情報が頑健に符号化されていることが明らかになった。
行動変動性は、感覚情報符号化とは直交する神経活動パターンによってもたらされることが示された。
行動の応答性と方向性を予測する、脳全体に分散した神経集団を同定した。これらの集団は、視覚刺激呈示前から活動変化を示し、自発的な運動行動とも関連していた。
以上より、行動変動性は特定の脳領域ではなく、感覚、運動、内部状態を混在させた広範な神経活動によって生み出されることが明らかになった。
Stats
視覚刺激に対する行動応答の変動性は大きく、同一刺激に対して接近行動と回避行動が観察された。
神経集団レベルでは視覚情報が頑健に符号化されていたが、個々の神経細胞レベルでは高い変動性が見られた。
行動の応答性と方向性を予測する神経集団の活動は、視覚刺激呈示前から変化を示し、自発的な運動行動とも関連していた。
Quotes
"視覚刺激に対する行動の変動性は、感覚、運動、および他の脳領域にわたる広範な神経回路によってもたらされる。"
"行動変動性は特定の脳領域ではなく、感覚、運動、内部状態を混在させた広範な神経活動によって生み出される。"