Core Concepts
本論文では、ALC記述論理の非正則拡張であるALCvplの概念充足可能性問題に焦点を当てる。特に、Self演算子の追加や名義詞の追加によって、この問題が不可能になることを示す。さらに、単一の非正則言語r#s#を用いた非正則クエリの推論問題の不可能性も示す。
Abstract
本論文は、ALC記述論理の非正則拡張の影響を調査している。主な結果は以下の通り:
ALCvplにSelf演算子を追加すると、概念充足可能性問題が不可能になることを示した。この結果は、見かけ上無害な拡張でも重大な影響を及ぼすことを示している。
ALCvplに名義詞を追加すると、概念充足可能性問題が不可能になることを示した。興味深いことに、この不可能性は単一の非正則言語r#s#を用いるだけで成り立つ。
従来の関係データベース設定とは対照的に、ALC-TBoxにおいて、r#s#を含む非正則アトムを持つクエリの推論問題が不可能であることを示した。
全体として、本論文は、非正則拡張の影響を詳細に分析し、記述論理の重要な拡張機能に関する新しい限界を明らかにしている。
Stats
非正則言語r#s#は、固定された呼び出し文字rと返却文字sに対して、{rnsn | n ∈N}で定義される。
非正則言語s#r#は、r#s#と同じ文字を用いて定義されるが、{rnsm | n, m ∈N}となり、可視プッシュダウン言語ではない。