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LCL型グリッドフォロー型インバータの安定性向上のための容量電圧アクティブダンピング


Core Concepts
LCLフィルタを用いたグリッドフォロー型インバータでは、LCLフィルタの固有共振が問題となり、電力品質の低下や制御系の不安定化を引き起こす可能性がある。本論文では、容量電圧フィードバックを用いたアクティブダンピング手法を提案し、離散時間微分器を用いることで共振を効果的に抑制し、インバータ制御系の安定性を向上させる。
Abstract
本論文では、LCLフィルタを用いたグリッドフォロー型インバータの安定性向上のための手法を提案している。 LCLフィルタは高周波ハーモニックの抑制に優れているが、固有共振周波数が存在し、これが電力品質の低下や制御系の不安定化を引き起こす可能性がある。 アクティブダンピング(AD)は、LCLフィルタの共振を効果的に抑制する手法として広く用いられている。容量電圧フィードバック(CVF)とインダクタ電流フィードバック(CCF)がAD手法として有効であるが、CVFはセンサ数が少なく好ましい。しかし、CVFにはデリバティブ項が含まれるため、高周波ノイズが制御系に混入する問題がある。 本論文では、デリバティブ項をデジタル実装に適した離散関数に置き換えることで、ノイズに強いAD手法を提案している。シミュレーション結果より、提案手法がグリッド インダクタンスの変動や弱いグリッド条件においても、LCLフィルタの共振を効果的に抑制し、インバータ制御系の安定性を向上させることが示されている。
Stats
LCLフィルタの共振周波数は、グリッドインダクタンスの変動に応じて1.35 kHzから2.1 kHzの範囲で変化する。
Quotes
なし

Deeper Inquiries

提案手法は、LCLフィルタ以外の高次フィルタにも適用可能か

提案手法は、LCLフィルタ以外の高次フィルタにも適用可能です。一般的な高次フィルタにおいても、同様の共振現象や不安定性が発生する可能性があります。したがって、提案手法は他の高次フィルタでも有効であると考えられます。ただし、各フィルタの特性やパラメータによって最適な設計や調整が必要となるでしょう。

提案手法の実装コストや複雑さは、従来のAD手法と比べてどのように異なるか

提案手法の実装コストや複雑さは、従来のAD手法と比べて異なります。一般的に、提案手法はデジタル実装に適しており、ディジタルフィルタやコンパレータを組み合わせることで実現されます。これにより、従来のアナログ回路を使用する手法よりも実装コストを削減できる可能性があります。また、提案手法は高周波ノイズを低減するため、システム全体の信頼性やノイズ耐性を向上させることが期待されます。

提案手法を用いた場合の、インバータ制御系の動特性(応答速度、安定余裕など)はどのように変化するか

提案手法を用いた場合、インバータ制御系の動特性は変化します。具体的には、応答速度が向上し、共振現象や不安定性が抑制されることが期待されます。また、安定余裕も向上する可能性があり、システム全体の安定性が高まることが見込まれます。さらに、提案手法によってハーモニック歪みが低減されるため、電力品質の向上も期待できるでしょう。これにより、インバータ制御系の性能や信頼性が向上することが期待されます。
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