Core Concepts
ハイブリッドビームフォーミングを用いたマッシブMIMOシステムにおいて、ユーザーをクラスタ化することで、アナログビームが全てのユーザーをカバーできるようにする。
Abstract
本論文では、ハイブリッドビームフォーミング(HBF)を用いたマッシブMIMOシステムにおいて、ユーザーをクラスタ化する手法を提案している。
まず、HBFアーキテクチャの概要を説明する。HBFは、アナログビームフォーミングとデジタルビームフォーミングを組み合わせることで、高性能と低消費電力を両立する技術である。アナログビームフォーミングはリモートラジオヘッド(RRH)で行い、デジタルビームフォーミングはベースバンドユニット(BBU)で行う。
しかし、マルチユーザー環境では、1つのアナログビームで全てのユーザーをカバーできないという問題がある。そこで本論文では、ユーザーをクラスタ化する手法を提案する。具体的には、階層的クラスタリング手法を用いて、ユーザーを仮想セクターに分割する。各セクター内では、デジタルビームフォーミングを用いて限られたユーザーを処理する。
提案手法をQuaDRiGa 2.0シミュレーションツールを用いて評価した結果、従来手法と比べて1.4dBの性能劣化で済むことを示した。これにより、アナログビームの数を大幅に削減しつつ、ほぼ最適な性能を実現できることが分かった。
Stats
ユーザー数が240人の場合、提案手法ではアナログビームの数を1024から64に削減できる。