Core Concepts
FPGAを用いた高速なSAT解決アーキテクチャを提案し、状態の最新のソリューションを上回るパフォーマンスを実現する。
Abstract
本論文では、プロセッサとFPGAを組み合わせたSAT解決アーキテクチャを提案している。特に、SAT解決アルゴリズムのDPLLにおいて最も計算コストの高い部分である論理制約伝播(BCP)をFPGAで高速化している。
提案手法の特徴は以下の通り:
節(clause)をFPGAの並列な節処理器(Clause Processor)に直接割り当てることで、節検索のオーバーヘッドを回避している。
大規模な問題をプロセッサ側で小さな partitionに分割し、必要に応じてFPGAにスワップインする手法を採用している。これにより、FPGAのリソース制限を超える問題も解決できる。
プロセッサとFPGAの間でAXI-Liteインターフェースを用いて効率的に通信を行っている。
提案手法をZynqプラットフォームで実装し、既存手法と比較した結果、BCPの処理速度で1.7倍、1.1倍の高速化を達成し、ソフトウェアのみの実装に対して最大6倍の高速化を実現した。
Stats
BCPの処理速度は最大175 Millions BCPs/sに達する
全体の実行時間では最大6倍の高速化を実現
Quotes
"我々は、プロセッサ/FPGA SoCを対象としたハードウェア加速型SAT ソルバーを提案する。我々のソリューションは、DPLL アルゴリズムの最も高価なサブルーチンであるブール制約伝播(BCP)を、FPGAの細粒度並列性によって高速化する。"
"既存の最先端ソリューションとは異なり、我々のソルバーは、節の検索操作を排除し、節をFPGAの節処理器に直接割り当てることで、大規模な式を小さな partitionに分割して管理する。"