Core Concepts
ガウス分布ソースの木構造相関を持つ「多数が一人を支援する」問題の率歪み領域を明示的に特徴付けた。特に、合計レート部分を最適化問題の形で表現し、ある特定のクラスのガウス分布ソースに対してその解を再帰的に導出した。
Abstract
本論文では、L+1個の相関ガウス分布無記憶ソースに対する分離符号化問題を扱う。L個のソースが部分的な側情報として復号器で利用され、残りの1つのソースを再構成する問題を「多数が一人を支援する」問題と呼ぶ。
まず、ソース間の相関が木構造(TS)条件を満たす場合の率歪み領域の明示的な外側界を導出した。さらに、この外側界が内側界と一致する十分条件を示した。
次に、合計レート部分に着目し、TS条件を満たすガウス分布ソースに対して、その最適値を最適化問題の形で表現した。さらに、ある特定のクラスのガウス分布ソースに対して、この最適合計レートの再帰的な表現式を導出した。この結果は、著者の以前の研究であるガウスCEO問題の解を特殊ケースとして含んでいる。
Stats
ガウス分布ソースの相関が木構造(TS)条件を満たす場合、最適合計レートRsum,L(D,R0)は以下の最適化問題の解として表現される:
Rsum,L(D,R0) =
min
rL:f0(rL)=g0(D,R0)
[ Σl=1^L rl + Σl=1^(L-1) (1/2)log(1+εlσl^2fl(rL^l)) ] - R0 + (1/2)log(σX0^2/D)
ここで、flは再帰式(10)で定義される関数、αlは(11)式で定義される変数である。