Core Concepts
オメガ正則言語を受け入れる自動機のための効率的に構築可能な特徴的サンプルの存在と構築アルゴリズムを示す。
Abstract
本論文では、オメガ正則言語を受け入れる自動機のための特徴的サンプルの存在と構築アルゴリズムについて検討している。
まず、非決定性オメガ自動機には多項式サイズの特徴的サンプルが存在しないことを示す。一方で、自動機の右同値類自動機と同型な決定性オメガ自動機、すなわち完全情報的言語については、多項式時間で特徴的サンプルを構築し、それらから学習する手法を提案する。
具体的には、各種オメガ自動機(ブッヒ、コブッヒ、優先度、ラビン、ストリート、ミューラー)について、(1)同値性判定アルゴリズム、(2)完全情報的クラスへの所属判定アルゴリズムを与え、それらを用いて多項式時間で特徴的サンプルを構築する手法を示す。
最後に、与えられた自動機が右同値類自動機と同型かどうかを判定する手法を示し、同型でない場合でも等価な自動機を構築できることを示す。これにより、特徴的サンプルを構築できる教師を設計できることを示している。
Stats
特徴的サンプルの長さは、対象となる言語の表現サイズの多項式で抑えられる。
Quotes
特徴的サンプルの重要な性質として、言語が異なる二つの概念表現について、そのサンプルの和集合上で差異が観察されることが挙げられる。