toplogo
Sign In

有限制御集合モデル予測制御における切替周波数制限化のためのスラック変数の活用


Core Concepts
有限制御集合モデル予測制御において、切替周波数を制限するためにスラック変数を活用する手法を提案する。切替周波数はIIRフィルタで捉え、不等式制約で上限を設け、コスト関数でペナルティ化する。効率的に解くためにスフィアデコーダを拡張し、スラック変数の予測モデルを活用した計算量の高速化を実現する。
Abstract
本論文では、有限制御集合モデル予測制御(FCS-MPC)において、切替周波数を制限する手法を提案している。 まず、切替周波数をIIRフィルタで推定し、その値が上限を超えないよう不等式制約を設ける。この制約のスラック変数をコスト関数でペナルティ化することで、切替周波数を制限しつつ電流追従性能を維持する。 次に、この最適化問題をスフィアデコーダで効率的に解くため、スラック変数を入力ベクトルに含めた拡張問題を定式化する。さらに、スラック変数の予測モデルを活用して計算量を大幅に削減する手法を提案している。 シミュレーション結果より、提案手法は従来のFCS-MPCと比べて、定常時の電流高調波歪みを改善しつつ、切替周波数も制限できることを示している。また、計算時間についても大幅な高速化が実現できることを確認している。
Stats
電流高調波歪み(TDD)が従来比5.1%改善された。 平均切替周波数は従来比2%低減された。
Quotes
なし

Deeper Inquiries

質問1

提案手法では切替周波数の上限値をどのように決定すべきか?運転条件に応じて適応的に変更することは可能か? 提案手法では、切替周波数の上限値はf∗swとして設定されます。この値は特定の運転条件やシステム要件に基づいて決定されるべきです。運転条件が変化する場合、適応的に切替周波数の上限値を変更することは可能です。例えば、負荷の変動や環境条件の変化に応じて切替周波数の上限値を調整することで、システムの性能や安定性を最適化することができます。

質問2

切替周波数以外の性能指標(例えば、スイッチング損失や素子温度)を制限する場合、本手法をどのように拡張できるか? 切替周波数以外の性能指標を制限する場合、本手法を拡張するためには制約条件やコスト関数を適切に調整する必要があります。例えば、スイッチング損失や素子温度を制限するための制約条件を追加し、それらの指標に対するペナルティをコスト関数に組み込むことが考えられます。制約条件やペナルティの設計は、システムの要件や目標に合わせて適切に調整する必要があります。

質問3

本手法を実機に実装した場合、どのような課題が考えられるか?制御周期の短い電力変換システムへの適用性はどうか? 本手法を実機に実装する際には、リアルタイム性や計算負荷の管理などの課題が考えられます。特に制御周期の短い電力変換システムでは、高速な計算とリアルタイムな制御が求められるため、アルゴリズムの効率性や実装の複雑さが重要な要素となります。また、ハードウェアリソースや処理能力の制約も考慮する必要があります。制御周期が短いシステムにおいても、適切な最適化手法やアルゴリズムの選択により、本手法を適用することが可能ですが、実装上の課題には注意が必要です。
0
visual_icon
generate_icon
translate_icon
scholar_search_icon
star