toplogo
Sign In

超大規模並列処理における小規模対称固有値問題のための通信回避・削減アルゴリズム


Core Concepts
本論文では、超大規模並列処理環境における小規模対称固有値問題に対して、通信回避および通信削減アルゴリズムを提案し、その性能評価を行っている。
Abstract
本論文では、超大規模並列処理環境における小規模対称固有値問題に対する新しい固有値ソルバーの提案と性能評価を行っている。 主な内容は以下の通り: 通信回避および通信削減アルゴリズムを提案 トライアゴナル化(TRD)ステップと逆変換(HIT)ステップにおいて、MPI非ブロッキング通信を用いることで通信時間を削減 HIT ステップでは、ブロック化したMPI_Bcastを用いることで通信回数を削減 実アプリケーションの生産規模を考慮した評価 従来の性能評価では小規模な行列を使用していたが、本論文では実アプリケーションの生産規模に合わせた評価を実施 76,800コアを使用した大規模並列実行の性能評価 4,800ノード(76,800コア)の富士通FX10システムを用いて、ハイブリッドMPI実行の性能を評価 従来のScaLAPACKルーチンと比較して、最大22倍の高速化を達成 以上の取り組みにより、超大規模並列処理環境における小規模対称固有値問題に対して、高性能な固有値ソルバーを実現している。
Stats
提案手法は、ScaLAPACKルーチンと比較して、最適なブロッキングサイズを使用した場合2.3倍、cyclic-cyclic分散を使用した場合22倍高速化を達成した。 4,800ノード(76,800コア)の富士通FX10システムを使用した場合、行列サイズN=83,138に対して、3.97倍の実行時間増加となった。一方、N=166,276の場合は5.0倍の増加となった。
Quotes
"本論文では、超大規模並列処理環境における小規模対称固有値問題に対して、通信回避および通信削減アルゴリズムを提案し、その性能評価を行っている。" "提案手法は、ScaLAPACKルーチンと比較して、最適なブロッキングサイズを使用した場合2.3倍、cyclic-cyclic分散を使用した場合22倍高速化を達成した。" "4,800ノード(76,800コア)の富士通FX10システムを使用した場合、行列サイズN=83,138に対して、3.97倍の実行時間増加となった。一方、N=166,276の場合は5.0倍の増加となった。"

Deeper Inquiries

超大規模並列処理環境における小規模対称固有値問題の解決に向けて、さらなる性能向上のためにはどのような取り組みが考えられるか。

超大規模並列処理環境において小規模の対称固有値問題を解決する際に、さらなる性能向上を図るためには以下の取り組みが考えられます。 並列アルゴリズムの最適化: 既存の通信回避や通信削減アルゴリズムをさらに最適化し、通信時間をさらに短縮することが重要です。特に、非同期通信やデータの再配布を最小限に抑える手法を検討することが有効です。 キャッシュ効率の最大化: メモリ階層を効果的に活用し、キャッシュミスを最小限に抑えることで計算効率を向上させることが重要です。特に、L2キャッシュの効率的な使用を考慮することが重要です。 並列処理の最適化: ハイブリッドMPI実行やスレッド並列化など、並列処理の最適化を図ることで、計算の並列性を向上させることが重要です。さらに、適切なプロセス構成や通信パターンの選択も性能向上に寄与します。
0
visual_icon
generate_icon
translate_icon
scholar_search_icon
star