Core Concepts
連続ソースのレート・ディストーション関数を数値的に解くために、離散化されたソース空間を解くアプローチが一般的に用いられている。しかし、離散問題の解が必ずしも元の連続問題の解に収束するわけではない。本研究では、確率測度の無限次元空間を有限次元空間で近似することで、離散スキームの解が連続問題の解に収束することを数学的に証明した。
Abstract
本研究は、連続ソースのレート・ディストーション関数(RDF)を数値的に解くための離散スキームの収束性を分析している。
主な内容は以下の通り:
連続RDF問題と離散化された問題を定式化し、数学的な記号を導入した。
連続RDF問題の解が離散問題の解に収束することを数学的に証明した。具体的には、確率測度の無限次元空間を有限次元空間で近似することで、収束性を示した。
離散BA(Blahut-Arimoto)アルゴリズムと最近提案されたCBA(Constrained BA)アルゴリズムの収束速度と計算量を解析した。
数値実験を行い、理論的な分析を裏付けた。
本研究の意義は、連続RDF問題を数値的に解く際の理論的保証を与えたことにある。これにより、連続ソースに対するRDF計算の信頼性が向上すると期待される。また、本手法は情報理論の他の問題(情報ボトルネック問題、レート・ディストーション・知覚関数など)にも適用可能である。
Stats
連続ソースXの確率分布をp(x)、再生変数Yの確率分布をr(y)と表す。
歪み関数をρ(x, y)とする。
離散化ステップサイズをhとし、離散化ノードを{yn
j }n
j=1とする。