本研究では、微小管のグリシル化を触媒する酵素TTLL8とTTLL10の基質特異性と活性調節メカニズムを明らかにした。
TTLL8は、α-チューブリンおよびβ-チューブリンのC末端テールに対してモノグリシル化を触媒する。一方、TTLL10は既存のモノグリシル化チューブリンに対してのみ高い親和性を示し、ポリグリシル化鎖を伸長する。
興味深いことに、ポリグリシル化はTTLL10の微小管結合を阻害する一方で、先行するグルタミル化はTTLL10の微小管結合を促進する。これにより、微小管上の修飾パターンが制御されると考えられる。
グルタミル化は繊毛形成の初期に起こり、その後にグリシル化が起こる。TTLL10の微小管結合がグルタミル化によって促進されることから、この順序立てられた修飾パターンの形成機構が示唆された。
本研究は、チューブリン修飾酵素の基質特異性と活性調節メカニズムを明らかにし、微小管上の複雑な修飾パターンの形成過程を理解する上で重要な知見を提供している。
To Another Language
from source content
biorxiv.org
Key Insights Distilled From
by Cummings,S.,... at www.biorxiv.org 03-31-2024
https://www.biorxiv.org/content/10.1101/2024.03.31.587457v1Deeper Inquiries