本研究では、遺伝子工学を用いて、天然の酵素では実現できない反応メカニズムを持つ新しい酵素を創出することに成功した。具体的には、ホウ素含有の非天然型触媒基を酵素に組み込み、ヒドロキシケトンの動的光学分割反応を触媒することができる酵素を開発した。
この酵素は、ホウ素触媒基と酵素の立体構造が相互作用することで、天然の酵素では実現できない反応を触媒することができる。
研究では、ホウ素触媒基の活性化メカニズムを、X線結晶構造解析、高分解能質量分析、11B NMR分光法などを用いて解明した。
また、ディレクテッド・エボリューションによる酵素の改良により、様々な基質に対して天然酵素並みの高い光学選択性を示す変異体を得ることができた。
本研究の成果は、遺伝子工学を用いて、天然の酵素では実現できない反応メカニズムを持つ新しい酵素を創出できることを示しており、バイオカタリシスの可能性を大きく広げるものと期待される。
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by Lars Longwit... at www.nature.com 05-08-2024
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