Core Concepts
移動粒子法を用いて、高速圧縮性流体の数値シミュレーションを行い、並列処理可能な実装を提案する。
Abstract
本研究では、移動粒子法(MPM)を用いて、高速圧縮性流体の数値シミュレーションを行った。主な内容は以下の通りである:
圧縮性オイラー方程式をMPMの枠組みで離散化し、粒子-格子間の写像を定義した。
障害物の取り扱いや粒子の並べ替えなど、GPUアーキテクチャに適した最適化を行った。
スーパーソニック流れまわりの円柱や翼型、Taylor-Green渦などの標準的なベンチマークケースを用いて、手法の精度と並列性能を評価した。
格子解像度や粒子数密度などの数値パラメータが解の安定性と精度に与える影響を分析した。
NVIDIA A100 GPUおよびAMD EPYCプロセッサを用いた性能評価を行い、手法の並列処理性と移植性を確認した。
本研究の成果は、高速圧縮性流体の数値シミュレーションにおける移動粒子法の有効性を示すとともに、並列処理性と移植性に優れた実装手法を提案するものである。
Stats
圧縮性オイラー方程式の無次元化パラメータ: γ = 1.4
円柱まわりのマッハ3流れの条件: ρ∞= 1.4, p∞= 1, v∞= 3
翼型まわりのマッハ0.73流れの条件: v∞= (0.73, 0)
Taylor-Green渦のマッハ3流れの初期条件:
vx(x, y) = v∞sin(x/π)cos(y/π)
vy(x, y) = -v∞cos(x/π)sin(y/π)
p(x, y) = p∞+ ρ∞/16(cos(2x/π) + cos(2y/π))(3 - 2)
Quotes
"移動粒子法は、Lagrange的な粒子表現とEuler的な格子表現の両方の利点を活かすことができる。"
"GPUアーキテクチャに適した最適化を行うことで、移動粒子法の並列処理性能を大幅に向上させることができる。"