Core Concepts
点状散乱体の位置と強度を、遠方場の非線形観測から推定する手法を提案する。まず、線形化された前方演算子を用いて凸最適化問題を解き、その出力を初期値として非線形前方演算子を用いた局所最適化を行う。
Abstract
本論文では、時間調和音響波の逆散乱問題を扱う。点状の不均質物体を含む媒質中を波が伝播する際に生じる散乱現象を利用して、これらの不均質物体の位置と特性を推定する問題を考える。
まず、Foldy-Lax モデルに基づき、この逆散乱問題を離散測度の回復問題として定式化する。次に、2段階のアプローチを提案する。
線形化された前方演算子を用いて凸最適化問題(Beurling LASSO)を解き、離散測度の初期推定値を得る。
この初期推定値を用いて、非線形前方演算子を用いた局所最適化を行い、最終的な推定値を得る。
理論的には、散乱体の強度が小さく、十分に離れていれば、線形推定値が真の測度に近くなることを示す。また、数値実験により、より複雑な設定でも、この2段階アプローチが有効であることを確認する。
Stats
散乱体の位置と強度の関係式から、以下のような重要な数値が得られる:
散乱体の位置 xi
散乱体の強度 ai
Quotes
"点状散乱体の位置と強度を、遠方場の非線形観測から推定する手法を提案する。"
"まず、線形化された前方演算子を用いて凸最適化問題を解き、その出力を初期値として非線形前方演算子を用いた局所最適化を行う。"