Core Concepts
閉じた述語を持つデータベースにおいて、一貫性のあるクエリ回答の複雑性を分析し、多くの場合で効率的な解決法を示す。
Abstract
本論文は、閉じた述語を持つデータベースにおける一貫性のあるクエリ回答の問題を分析している。
具体的には以下の点について検討している:
存在的ルールの中でも特に表現力の高いクラスであるDED̸=s (disjunctive embedded dependencies with inequalities)を対象とする。また、その下位クラスとして、非巡回的、線形、フル、ガード付き、スティッキーなルールを考える。
修復(repair)の概念に基づいて、AR (ABox repair) 意味論とIAR (intersection of ABox repairs) 意味論の2つの一貫性のあるクエリ回答の意味論を定義する。
修復チェックの問題と、これら2つの意味論に基づくクエリ含意の問題について、データ複雑性の観点から詳細な分析を行う。
多くのクラスのルールにおいて、これらの問題が効率的に解決できることを示す。特に、第一階述語論理の書き換えによる解決が可能であることを示す。
全体として、本論文は、閉じた述語を持つデータベースにおける一貫性のあるクエリ回答の問題を体系的に分析し、多くの場合で効率的な解決法を提示している。