Core Concepts
ドーパミンランプは、試行間間隔(ITI)の長短によって出現が決まる。ITIが短い場合にのみランプが観察される。
Abstract
本研究では、パビロフ条件付けと虚拟現実ナビゲーションタスクを用いて、メソリンビックドーパミンのランプ現象の出現条件を調べた。
パビロフ条件付けでは、ITIが短い条件(平均8秒)でのみドーパミンランプが観察された。ITIが長い条件(平均55秒)では、ランプは見られず、ただ報酬予期に伴うドーパミン応答のみが観察された。
虚拟現実ナビゲーションタスクでも同様の結果が得られた。ITIが短い条件(平均8秒)でのみドーパミンランプが観察された。
ランプの出現は、前試行のITI長に依存しており、前試行のITIが長いほど次の試行のランプが小さくなった。
これらの結果は、ドーパミンランプの出現には、報酬予期を示す外部刺激の時間的系列と、その記憶の減衰速度(エリジビリティトレース時定数)が重要であることを示唆している。
Stats
短ITI条件では、前試行のITI長が長いほど次の試行のドーパミンランプが小さくなる。
長ITI条件では、前試行のITI長とドーパミンランプの大きさに相関はない。
Quotes
"ドーパミンランプは、試行間間隔(ITI)が短い条件でのみ観察された。"
"ランプの出現は、前試行のITI長に依存しており、前試行のITIが長いほど次の試行のランプが小さくなった。"