Core Concepts
エネルギーハーベスティングIoTシステムにおいて、通常状態と警報状態の2つの状態を持つマルコフ過程を監視する際の最適な送信ポリシーを提案する。状態に応じて情報の新鮮さを表す2つのAoI変数を導入し、制限された energy予算の下で、状態変化に応じた適時性を確保するための最適ポリシーを導出する。
Abstract
本研究では、2つの状態(通常状態と警報状態)を持つマルコフ過程を監視するエネルギーハーベスティングIoTシステムを検討している。
システムは、センサノードがマルコフ過程の状態を監視し、状態に応じて適時に状態更新をRxに送信することを目的としている。
通常状態では状態更新の需要が低いが、警報状態では需要が高くなる。
センサノードはエネルギーハーベスティングを行い、制限された energy予算の下で最適な送信ポリシーを決定する必要がある。
状態に応じた適時性を表すために、2つのAoI変数を導入する。1つは通常状態用、もう1つは警報状態用。
MDP問題として定式化し、最適な送信ポリシーを導出する。解析的に最適ポリシーが閾値ポリシーであることを示す。
数値実験により、エネルギー予算、送信成功確率、マルコフ過程の遷移確率などが最適コストに与える影響を評価する。
Stats
通常状態(Zk = 0)の場合の遷移コストは∆0
kに線形に依存する。
警報状態(Zk = 1)の場合の遷移コストは∆1
kの2乗に依存する。
エネルギーハーベスティング確率Peが高いほど、最適コストJ*(s0)は低くなる。
送信成功確率Psが高いほど、最適コストJ*(s0)は低くなる。
マルコフ過程の遷移確率Pzが(0.9, 0.1, 0.2, 0.8)の場合、最適コストJ*(s0)が最小となる。
Quotes
"本研究では、2つの状態(通常状態と警報状態)を持つマルコフ過程を監視するエネルギーハーベスティングIoTシステムを検討している。"
"状態に応じた適時性を表すために、2つのAoI変数を導入する。1つは通常状態用、もう1つは警報状態用。"
"MDP問題として定式化し、最適な送信ポリシーを導出する。解析的に最適ポリシーが閾値ポリシーであることを示す。"