Core Concepts
ファゴソームに局在するタンパク質のプロファイリングにより、PD-L1が真菌に結合する受容体として同定された。
Abstract
本研究では、ファゴソーム内のタンパク質組成を明らかにするため、モデル酵母菌とバクテリアを用いたファゴソーム形成時のタンパク質プロファイリング手法「PhagoPL」を開発した。この手法を用いて、酵母を含むファゴソームに特異的に蓄積するタンパク質としてPD-L1を同定した。
さらに詳細な解析により、PD-L1は酵母のリボソームタンパク質Rpl20bに直接結合することが明らかになった。また、Rpl20bの検出はマクロファージにおける他の自然免疫受容体の活性化に伴うインターロイキン-10の産生を制御することが示された。
本研究は、ファゴソーム内のタンパク質プロファイリングが宿主-微生物相互作用の理解に有用であることを示しており、PD-L1が真菌に対する新たな免疫受容体として機能することを明らかにした。
Stats
ファゴソームに特異的に蓄積するタンパク質としてPD-L1が同定された。
PD-L1はリボソームタンパク質Rpl20bに直接結合する。
Rpl20bの検出はマクロファージにおけるインターロイキン-10の産生を制御する。
Quotes
ファゴソーム内のタンパク質プロファイリングにより、PD-L1が真菌に結合する新たな免疫受容体として機能することが明らかになった。
Rpl20bの検出はマクロファージの自然免疫応答を制御することが示された。