Core Concepts
本論文は、3D AI Challenge 2020 - Instance Segmentation Trackにおいて1位を獲得した手法を紹介する。大型物体のきめ細かな分割を実現するため、PointRendを基本フレームワークとして採用し、様々な改良を加えることで優れた性能を実現した。
Abstract
本論文は、3D AI Challenge 2020 - Instance Segmentation Trackの1位ソリューションを紹介している。
まず、3D-FUTUREデータセットの特徴として、COCOデータセットと比べて物体サイズが大きいことを示している。そのため、従来の手法であるHTC、SOLOv2では大型物体の分割精度が不十分であることを指摘している。
そこで、PointRendを基本フレームワークとして採用し、様々な改良を加えることで優れた性能を実現した。具体的な改良点は以下の通り:
入力解像度の拡大
PointRendの細かな設定の最適化(サンプリングポイントの増加、バックボーンの変更など)
アンサンブル手法の適用
これらの改良により、PointRendベースの手法は3D-FUTUREデータセットの検証セットで79.17 mAP、テストセットで77.38 mAPを達成し、1位を獲得した。
また、PointRendの出力マスクは従来手法と比べて滑らかな境界線を生成できることを示している。
Stats
3D-FUTUREデータセットの物体サイズ分布は、COCOと比べて大型物体が多いことが示されている。
3D-FUTUREデータセットの物体サイズ分布は、小型物体(面積<113×113)が少なく、中型物体(113×113 ∼256×256)と大型物体(>256×256)が多いのに対し、COCOデータセットは小型物体が多いことが示されている。