Core Concepts
生理学的信号の品質に頑健なファウンデーションモデルSiamQualityを提案し、様々な下流タスクで優れた性能を示す。
Abstract
本研究では、生理学的信号の品質に頑健なファウンデーションモデルSiamQualityを提案した。SiamQualityは以下の特徴を持つ:
大規模な36百万個の30秒PPG信号ペアを用いて事前学習を行う。
CNNをバックボーンとし、SimSiamアーキテクチャを採用する。
良質と不良質のPPG信号ペアを用いた対照学習を行う。カリキュラム学習も導入する。
6つの下流タスク(心拍数推定、呼吸数推定、心房細動検出、血圧推定など)で評価を行い、従来手法を上回る性能を示す。特に呼吸数推定とAF検出では43%と7%の性能向上を達成した。
信号品質に対する頑健性を可視化するAT曲線を提案し、SiamQualityの優れた性能を示した。
本研究は、生理学的データの品質問題に取り組むファウンデーションモデルの先駆的な取り組みであり、AI/機械学習分野でのデータ品質への対処に示唆を与える。
Stats
PPG信号の品質が90%以上の悪い部分が全体の半分以上を占める。
心房細動検出タスクでは、信号品質が80%以上の悪い部分を除外すると、F1スコアが90%まで向上する。
呼吸数推定タスクでは、従来手法のLSTMモデルのMAEが1.51に対し、SiamQualityは0.89と大幅に優れた性能を示す。
Quotes
"生理学的信号は、しばしば雑音や欠損、不整合に悩まされ、臨床診断や遠隔健康モニタリングの精度を大きく損なう。"
"CNNは、局所パターンを捉えるという構造的な利点から、全体的なノイズや人工物に対してより頑健である。"