Core Concepts
単一の正例を持つマルチラベル分類問題に対して、ジェネラライズドロバストロス(GR Loss)を提案し、擬似ラベリングと損失関数の再重み付けを組み合わせることで、偽陰性ラベルと不均衡な問題に効果的に対処する。
Abstract
本論文は、単一の正例を持つマルチラベル分類(SPML)問題に取り組んでいる。SPMLでは、各画像に対して1つの正例ラベルしか与えられておらず、他のラベルは不明となっている。
著者らは、まず期待リスク最小化に基づいた新しい損失関数フレームワークを提案する。このフレームワークでは、欠落ラベルの事後確率を推定するための擬似ラベリングと、正例と負例の不均衡を考慮した損失関数の再重み付けを組み合わせている。
具体的には、擬似ラベリング関数ˆk(p;β)を導入し、正例と負例の損失をそれぞれ異なる形式のロバストロス(L1, L2, L3)で定義する。さらに、インスタンスとクラスに依存した重み付け関数v(p;α)を提案し、正例と負例の不均衡に対処する。
著者らは、提案手法であるGeneralized Robust Loss(GR Loss)が既存のSPML手法と比べて優れた性能を示すことを、4つのベンチマークデータセットでの実験結果から明らかにしている。また、GR Lossの各要素に対する詳細な分析も行っている。
Stats
単一の正例ラベルしか与えられていない画像の割合が高いため、偽陰性ラベルが多数存在する。
正例と負例のラベル数の不均衡が極端に大きい。
Quotes
"単一の正例を持つマルチラベル分類(SPML)では、各画像に対して1つの正例ラベルしか与えられておらず、他のラベルは不明となっている。"
"提案手法であるGeneralized Robust Loss(GR Loss)は、既存のSPML手法と比べて優れた性能を示す。"