Core Concepts
ユーザーの多様な興味関心を捉えるために、プロンプトを用いて学習目的に適応した入力を提供し、さらに興味関心の中心性と分散性の両方を考慮して多様な興味関心を表現する手法を提案する。
Abstract
本論文は、ユーザーの多様な興味関心を捉えるための順次推薦手法を提案している。従来の手法では、ユーザーの過去の行動履歴を直接的に多様な興味関心抽出器と集約器に入力していたが、これらの2つのモジュールには異なる学習目的があるため、適切に適応できていないという問題があった。また、ユーザーの興味関心の中心性のみを考慮していたため、興味関心が分散している場合に十分な表現ができないという課題もあった。
そこで本手法では、プロンプトを用いて入力をモジュールの学習目的に適応させることで、より適切な多様な興味関心の表現が可能になる。具体的には、多様な興味関心抽出器にはユーザー行動の内容に着目するプロンプトを、集約器にはユーザーの興味関心の分布に着目するプロンプトを挿入する。さらに、興味関心の中心性と分散性の両方を考慮して多様な興味関心を表現する手法を提案している。
実験の結果、提案手法は既存の手法と比べて優れた推薦精度を示すことが確認された。また、提案手法は既存手法と比べてパラメータ数が少なくて済むという利点もある。さらに、提案手法は既存の多様な興味関心学習手法にも適用可能であり、その場合にも性能向上が確認された。
Stats
ユーザーの過去の行動履歴は、興味関心の中心性と分散性の両方を反映している。
ユーザーの興味関心が分散している場合、中心性のみでは十分な表現ができない。
Quotes
「ユーザーの興味関心は多様かつ複雑であり、単一の埋め込みでは全てを捉えるのが難しい」
「ユーザーの過去の行動履歴を直接的に多様な興味関心抽出器と集約器に入力することは適切ではない」
「興味関心の中心性のみでは、興味関心が分散している場合に十分な表現ができない」